2004年05月01日

ドライヴ

君でなくなるのが見てみたいうっとりと放火マ犯の瞳のように

走りましょうよ、
と脱いだ靴下を丁寧に折り畳みながらキバエミミさんはおっしゃる

ぺたぺた、ぺたぺた、ぺたぺたたたたた、、、
裸足で
オレンジ色の点滅のなか

高速道路のトンネルをダダダダーってふたりで猛スピードで駆けていたら
駆けていたら駆けていたら駆けていたら駆け て い た  ら

だんだんキバエミミさんの顔が見たこともない歪んだ苦痛と快楽の狭間で揺れてらっしゃる
涎やら鼻水やら涙やら汗やらの身体にあるあらゆる液をいっこうに気にもなさらずに

60kmくらい駆け抜けたあと車内に戻る
ぼくは呆然と息も絶え絶えでキバエミミさんを眺めている

どうかしたの?、ってキバエミミさんはいつもの涼しい顔で靴下を履きなおしてらっしゃった
20040501


posted by 日菜清司 at 13:18| 大阪 | Comment(0) | TrackBack(0) | my song | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年04月25日

拝啓 オザキユタカ様

17歳が365日だけなんて間違ってない? (ねーよ!)

ねえねえねえ あのね うんとね
オザキユタカさ〜ん
笑わないで聞いてね
あたしね、すっっっっごいことに気がついちゃったの
あたしったらね、もうね、17歳じゃなくなっていたの
えへへ
17歳のお誕生日から4036日もたっていたのよっ!
驚きだわ こういうの光陰矢のごとしっていうのよね 違ってたかちららら?
オザキユタカさんがあのときに放った矢がね、まだあたしのハートのど真ん中に突き刺さったまんまなの チクチク
うふふ

でねでねでね、せっかくだから、今日があたしの正式な18歳のお誕生日ってことにしようと思うの
オザキユタカさんにお祝いしてもらおうかしらってね 厚かましいわよね

ほら、お誕生日でローソクをふーーーーっと消すやつあるでしょ
あれをスクランブル交差点の真ん中でやってみたいの
道行く人たちをね、木っ端微塵に吹っ飛ばしてやりたいの

スクランブル交差点の外にでたときにね
はじめて自分がスクランブル交差点の渦にいたことを知ったの
それがあたしが17歳が終わったと気がついたすべて
あたしだって両手が千切れるくらいもがいていたし戦ってきたのよ
おめでとうって言ってくれたらうれしいわ
ひゃっひゃ

流れるすべての血液をこの一瞬愛にかえて
窓ガラスを叩き割る音におびえてしまうちょっと意気地なしの、ルルより
posted by 日菜清司 at 15:37| 大阪 | Comment(0) | TrackBack(0) | my song | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年04月22日

カーナビ・ガール・ゴー・ゴー

補助輪を外すとすぐに地球から月まで飛んで行けるとおもった

カー・ナビゲーション・システムの女の子は
  もう自分のことは自分で決めるべきよ、
  海へと行く道はあなた自身がみつけるといいわ、と

カー・ナビゲーション・システムの画面はプツリと消えて弱弱しい虫の羽音のようなエンジン音が響く
炭酸水の気泡はぐんぐん昇りゆく太陽とジャンボジェットとつがいの水鳥を映している
ここはどこだ?
ぼくは今の自分の位置を確かめてアクセルを強く踏み込んだ
そこが海であれどこであれ自分の行く先は自分でつかみとるのだ、と

カー・ナビゲーション・システムの女の子
いつか ぼくが ぼくの道で 海へと 連れて行ってあげます
どうか それまで しばしのお別れを
元気でね 喉のコンディションはきちんと整えておくんだよ
20040422
posted by 日菜清司 at 20:52| 大阪 | Comment(0) | TrackBack(0) | my song | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年04月19日

鮮やか

あの空にありとあらゆる青がある 蜷川実花はシャッターを切る

凄まじいスピードで虹が墜落
いろとりどりのビーズみたいな粒子が弾ける
部屋にはありとあらゆる色がころがりだしてキラキラの水族館になる
見たこともない色で恋人の爪を鮮やかに染める
虹が7色だなんてそんなの嘘だ
20040419
posted by 日菜清司 at 21:17| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | my song | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年04月12日

世界一かわいい嘘をつく鸚鵡 狂いはじめてゆく温度計

嘘のなかに事実はないけれど真実ならある
夕方の影みたいにだんだんすっぽりと記憶の死角に飲み込まれてしまう事実よりも真実をあなたに伝えたいのだ
世界一優しくて世界一残忍
世界一嘘つきで世界一正直者
そんないささか取り扱いにくい振り子を抱えたぼくはこれからもくだらない嘘を並べたてるのでしょう
ホントは皮肉や逆説や嘘なんて燃えるゴミの日に投げ捨ててしまえばいいのだ
そしてシンプルな事実をその温度のまんま手を加えずにこう言ってしまえばいいのだ
あなたは とっっても かわいい
やっぱり事実と真実はくっついているべきだ
そう思う
そう思うんだけど
20040412
posted by 日菜清司 at 21:41| 大阪 | Comment(0) | TrackBack(0) | my song | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年04月05日

むちゃくちゃでいいからママにへんてこな気持ちが届く言葉が欲しい(日菜清司

教育テレビ「ネコ語会話」を見始めてから3年目になる
4月から番組はリニューアルされる
新しい出演者たちは猫の扮装をして自己紹介のスキットを繰り広げる
人の擬猫化はいかがなものかと言う人たちがいるが出演者たちの愉快なやりとりに思わず頬がゆるむ
これから1年がんばろうと思う
猫とは形而上的な問題を抱えたナイーブではあるが興味深く愉快な生き物なのだ
20040405
posted by 日菜清司 at 20:10| 大阪 | Comment(0) | TrackBack(0) | my song | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年03月21日

パレットのなか

「俺は死にきるため生きる」絞っても絞っても空色の絵の具は(日菜清司

初恋の人から空の地図帳をいただく
陸も海も国境線も首都も赤道も日付変更線も砂漠もジャングルもなんの印もついていない地図である
空の色は青 赤 オレンジ 紫 黒 その他諸々
それぞれの色に何百種類と細分化(たとえば中くらいの青だとかストローでちゅうちゅう吸いすぎたオレンジ色だとか)されていてじつに賑やかな地図帳である
何時間眺めていても飽きない
空の地図帳をきゅーっと絞ってパレットに落とす
初恋の人の絵を描いてみる
怒ったり笑ったり泣いたり困ったりはにかんだりそれらをカクテルみたいに何種類かをごちゃ混ぜにさせた表情だったり
今は違う誰かにいろいろな表情を見せているんだろう
ぼくはぼくの知っている初恋の人を思い出しながらパレットをかき混ぜてみた
20040321
posted by 日菜清司 at 20:32| 大阪 ☁| Comment(0) | my song | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2004年03月07日

オレンジ

オレンジのペディキュアが地図帳に染み あなたの街を燃やした彼女(日菜清司

パステルオレンジのマニキュアがこぼれる
部屋は甘ったるい
こぼれたオレンジは1pくらいの小人になって部屋をあちこち走り回る
スケジュール帳に書き込まれた明日からの予定がオレンジの小人によって消されてゆく
小さな音でPizzicato Fiveの「悲しい歌」が聞こえてくる
オレンジ
posted by 日菜清司 at 17:29| 大阪 ☀| Comment(0) | my song | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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