2006年03月01日

兎耳

ああいつた神経質な鳴り方はやれやれ恋人からの電話だ (荻原裕幸

恋人が片の耳を置いていく
帰るとき右の耳を千切るのである
わたくしだと思ってかわいがってやってください、恋人は云う
どうか睦言をたくさん聞かせてやってくださいな、と
きっと、きっとよ
恋人の耳に吊るされていたピアスの兎が縦横無尽に部屋を飛び跳ねる
すばしっこく実に難儀である
夜を通して兎を追いかけている
漸く追いつく
すでにぼくの部屋のなんもかんもが兎の穴倉へ持っていかれてしまった
兎はひひと笑って恋人の耳へと戻る
いっとうすんとした朝である
06030


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posted by 日菜清司 at 20:12| Comment(1) | TrackBack(0) | 歌流歳歳 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
日菜さん、こんばんは

「兎耳」
あぁぁ、わたしとっても好きです
せつなくて、不思議で、きゅんきゅんします

こちらは荻原裕幸さんという方の
作品なんでしょうか?
リンクも見に行ってみます!
Posted by ぶっちー at 2006年03月11日 02:27
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